黒コショウの油で嚥下能力増加
アメリカの＜老年学会＞誌は、黒コショウの油が老人の嚥下能力を高めることを紹介した。
日本の東北大学医学院の研究者は、８５歳前後の脳血管の病変で体に障害が残る老人を対象に研究を行った。研究では、老人を三組に分け、食事の前にそれぞれ黒コショウ油、ラベンダー油、蒸留水のにおいを１分間かがせた。
このような実験を３０日間続けた結果、黒コショウ油のにおいをかいだ人は、嚥下時間が１７．６秒から６．４秒に縮まり、実験の最終段階では４．４秒にまで縮んだ。他の二組は変化が見られなかった。
また、脳の検査で、黒コショウ油のにおいをかいだ人は、意識能力や創作力を管理する脳の区域で血液の流れが大幅に高まっていた。
黒コショウ油は食欲を強烈に刺激し、においの吸入によって脳の臭覚が刺激され、嚥下困難の患者は嚥下時に反射で引き起こされる苦痛を緩和することができる。
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