民間秘方
というのは、宮廷秘方と違って、中国の古代から、民間に秘かに伝えられていた処方を指します。これらの処方は大変な効果があると
言われていますが、一部の漢方医者や、道教、仏教の寺、知識人或いは大金持ちの手元にあり、公開されなかったため、民間で
は広くは伝えられていませんでした。
たとえば、少林寺内にしか伝えられていない秘方があります。それは、少林寺の僧が病気、けが、或いは民間人の病気や重傷を救
うための、少林寺の独特の処方です。
資料記載によると、13世紀に、少林寺にあった秘方は百個前後で、20世紀になると、その秘方は千個以上に上りました。その中に
は、日射病の予防、治療用の「行軍散」、けが、外傷の治療用の「観音膏」などの秘方がありました。2004年、少林寺側は数百年にわた
った三つの秘方を正式に世に公開しました。
また、古代中国の一部の漢方医は、自分の経験で作り出した効果ある処方は、自分の子孫或いは弟子にしか伝えず、患者を治療
する際には、処方を他人に見せたくないために、クスリはすべて自分で調合して、患者に渡します。こういう門外不出の民間秘方は、保存の道
がきわめて狭いため、なくなることは大変多かったです。
少林寺の秘方も例外ではなく、戦争、火事などが原因で、秘方だけではなく、秘蔵の佛教の経典、拳譜等も多く紛失、
焼失しました。現在残されているものはわずかです。
民間秘方にも、食事療法、薬膳が用いられることがあり、特に重病患者の体調を回復するため、多く使われていました。
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