ワインで魚の延命に成功
イタリアの研究者の最新研究では、ワインの成分が魚の寿命をのばすことが発見された。この結果は、ワインが人類を含む脊椎動物の寿命を延長する可能性があることを意味している。
イタリアの神経学研究所のアリサンダロ・キラリノ氏とその同僚達は<現代生物学>誌の2月号に論文を発表し、ワイン中のレスペラトロールという成分が、脊椎動物であるアフリカのコイの寿命をのばし、レスペラトロールの量が多ければ多いほど、この魚の寿命が長くなったと述べた。
実験では、この種の魚に高、中、低用量のレスペラトロールを与えた。低用量はもともと寿命が九週間しかないこの魚には効果はなかった。しかし、中用量与えると魚は三分の一寿命を延ばし、高用量では50%以上寿命を延ばした。
そのほか、レスペラトロールを与えたコイは10週間の高齢に達しても、生命力が旺盛で、泳ぎまわり、光にも敏感に反応した。
今までの研究では、レスペラトロールはハエや線虫などの低級生物の寿命を延ばすことが確認されていたが、脊椎動物への抗老衰機能は初めて確証された。
レスペラトロールは重要な植物抗毒素と抗酸化剤であり、ブドウ、ピーナッツ、桑の実などに含まれ、赤ワインにも多く含まれている。研究はすでに、レスペラトロールがDNAを化学損害から保護し、老衰を遅延する作用を発揮すると表明している。
ただ、レスペラトロールは血液に入る前に、消化系で95%が破壊されるため、効用は非常に低くなる。
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