温水でコメをとぐ
コメ、コムギは人間の常用食で、フィチン酸という、体内のタンパク質、ミネラル、特にカルシウム、マグネシウムなどの吸収に影響を与える物質が含まれている。
フィチン酸は有機酸の一種で、コメ、麦類に存在し、特にソバ、エン麦などでの含有量が高い。フィチン酸はタンパク質、ミネラルと結んで不溶性化合物になり、その吸収率を低下させる。しかも、コメ、コムギ中の栄養素に限らず、消化管内の他の食物中のカルシウム、マグネシウムとも結んで、カルシウムの吸収に大きく影響し、さらに他のミネラル、例えば亜鉛、銅、鉄、マンガンなどでも不溶性の塩類を形成し、体内での吸収、利用を邪魔する。
コメにはフィチン酸が多く含まれているが、同時にフィターゼというフィチン酸を分解する酵素も含まれている。フィターゼは40〜60度の時に活性するため、コメを温水でとぐと、コメの中のフィチン酸が分解され、他のミネラルの吸収を邪魔しなくなる。
コムギの場合は、小麦粉が発酵すると、酵母菌が活性化したフィターゼを分泌して、フィチン酸を分解する。
温水でコメを研いだり発酵した小麦粉を利用することによって、ミネラルの吸収が良くなる。
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