狂牛病の人間への感染原因解明
最新の≪神経学雑誌≫に、アメリカの研究者が、狂牛病のヒトへの感染原因を解明した研究報告を発表した。
狂牛病の正式な学名は、牛海綿状脳症と言う。これはヒトも動物もともに感染する病症であり、感染する器官や組織は脳、脊髄、眼部が多い。もし、ヒトが、感染したた動物を食べると、感染する可能性もある。感染源は異常プリオンタンパク質と指摘されていたが、どういうかたちで動物からヒトに感染するのか、科学研究者は未だに解明できなかった。
アメリカのケース・ウエスタン・リザーブ大学の研究者たちは、この問題を突き止めるため、様々な実験を行った。まず、彼らは異常プリオンタンパク質を有する脳組織を粉砕し、その中に、ヒトの口や胃の中に常に存在し、作用が強い消化酵素を入れた。通常の場合、消化酵素はタンパク質を分解できる。しかし、異常プリオンタンパク質は、分解できなかったそうだ。研究家たちは、その消化酵素に作用された脳組織を、さらに人間の内臓のような実験模型にいれた。その結果、異常プリオンタンパク質はフェリチンと結んで、細胞間で運動を行い、ヒトの内臓壁から他の組織に侵入することを発見、これによって、ヒトが狂牛病に感染することが解明した。
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