易食研究所

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日本易食研究所 主宰      

◇食べ物への考察◇

 

森昌子が貧血で薬物中毒?
(2005/02/02)


 2月2日の共同通信の報道によると、歌手森進一さんの妻、森昌子さんが、1日夜、東京都内の病院に救急車で搬送された。病因は貧血で、多量のクスリを飲んで、薬物中毒になったそうだ。
 読売新聞は、森音楽事務所(東京都渋谷区)などによると、昌子さんは月1、2回のペースで仕事をしていたが、昨年5月に買い物中に貧血で倒れて以来、薬を服用していたが、約1か月前から、体調不良を訴え、薬の使用量が普段より増えていたと報じた。
 幸いにも、命には別状なかった。

 女性には貧血の方が多い、ということは間違いない。貧血の種類は、鉄欠乏性貧血(鉄分欠乏)、巨赤芽球性貧血(葉酸欠乏)、自己免疫性溶血性貧血(免疫系の問題)、再生不良性貧血(先天性、ウイルス、放射線などが原因)と続発性貧血(病気、出血)などがある。
 病気が原因で起きる貧血の場合、その病因を治すのが重要であり、食事の補佐も不可欠である。栄養欠乏の貧血は、言うまでもなく、食事から貧血を予防し、造血機能を増強する栄養を十分にとることで、予防、症状改善を目指す必要がある。なぜならば、貧血の状態から正常に戻るには、食べ物に含まれている栄養成分は大変重要な役割を担っている。クスリは必要ではあるが、長期間、大量に使うと、副作用が発生するおそれがある。また、クスリの成分は単一であることが多く、人間の生体に必要な総合的な栄養の提供ができないが、食べ物ならそれが 可能なのである。そのため、人間は食事を取らないと、死に近づく。
 貧血の予防、治療の知識は、インターネットを調べれば50万件以上あり、その中には、食事で貧血の予防、症状を改善する方法も、たくさんある。ここからも、貧血に対する食事の重要さが広く認識されていることが分かる。
 昔の貧乏な時代、食べ物が十分にとれなかったため、栄養が不足して貧血になることが多くあった。現在も、世界の一部の地域では、貧しい生活をしている人たちに貧血が多く発生している。しかし、今の日本は、すでに豊かな社会になっており、食べ物の量や質の高さ、また種類の多さも世界のトップに君臨している。それにもかかわらず、栄養不足の状態が日本で起きている。貧血だけではなく、他の栄養不足による病気が、老人から幼児まで、多く発生している。その正反対に、食べ物の過剰摂取で、多くの生活習慣病も発生している。
 なぜ、こうなったのか。やはり食事に対して味を求めたこと、手間を省くために便利を求めたこと、これらにより、食べ物の、人間の健康に対する重要さが忘れられかけているのだ。また、体の健康に問題があれば、クスリに頼ればよいというクスリ依存症、医者依存症も加わり、病院に大量の人が列をつくっている現状を作り出している。
 中国唐代の名医孫思邈(そんしばく)は、「良医はまず患者の病因を知り、食を持って病気を治す。食療できなかった時はじめて、薬を使う。」という漢方神髄の治療方針を明らかにした。
 「食べかたを変えれば、100歳まで生きる」「できるだけ薬を使わず、食事療法で病気を予防し、治す」と主張した、日本における栄養学の理論と実践の両方面の専門家の第一人者、神奈川県立保健福祉大学教授中村丁次も、食事療法の重要さを強調している。
 このように、食事療法が人間にとって重要であると考える人は少なくない。
 森昌子さんも治療すると同時に、食事療法を取り入れれば、効果的になるのではないだろうか。なにはともあれ、森昌子さんの回復を祈る。


 

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