易食研究所

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日本易食研究所 主宰      

◇飲食と五大系統の関係・内分泌、代謝系統◇

 

内分泌、代謝系統の病気について、以下に代表例を列挙する。

 肥満

 痩せ

 高脂血症

 糖尿病

 痛風

 高尿酸症

 甲状腺疾患

 甲状腺腫瘍

 以上に挙げた内分泌、代謝の病気は、飲食との関係が大変深い。

 肥満の主な原因は、言うまでもなく、過食、摂食パターンの誤り及び運動不足である。一部遺伝の問題もある。

 肥満は、長期にわたり摂取したエネルギーの量が実際に消耗する量を大きく超え、体脂肪の合成を促進してしまうことが原因である。

 肥満は、多くの合併症を起こしやすい。例えば、上述の糖尿病、高脂血症、痛風または高血圧、狭心症や心筋梗塞等の冠動脈疾患、心血管疾患、脂肪肝、甚だし くなると各種のガンへとつながる。

 肥満を予防するためには、毎日の食事を適切に取らなければならない。また、運動を通して、余ったエネルギーを消耗することも肝心である。肥満を防げ ば、上述の他の病気の予防にもなる。

 痩せすぎは、栄養の消化吸収或いは利用に問題があったり、食物の摂取量が不足したり、または甲状腺機能亢進症で内分泌 に異常がある場合が考えられる。 内分泌異常の場合、食欲不振になり、栄養不足により様々な病気にかかりやすくなり、極端な場合、生命が危険に陥ることもある。

 ビタミンB欠乏の場合、食欲不振になるが、ビタミンB族が含まれている食物を多く摂取したり、ビタミンBのサプリメントを補充す ることで、正常な食欲に戻る。

 高脂血症の形成の一因は、現代の食生活の欧米化であり、他にも遺伝、薬物の副作用、病気などの原因も考えられる。脂肪は、人間に とっておいしく感じるため、現代人 は必要以上に多く摂取している。しかし、脂肪の過剰摂取は、血漿コレステロールを増やすことになる。疫学の調査では、血漿コレステロール値が200/mg/dlを越える人は、心疾患の発症率が急激に増加することが明らかになっている。

 高脂血症の主な治療法は食事療法である。まず、摂取エネルギーを制限して、食物繊維を多く取ることが重要である。また、体内の悪玉コレステロールの酸化(動脈硬化の原因)を予防するために、お茶、ワイン、野菜、果物類を常に摂取すればよい。

 日本人の糖尿病の発病率は年々増え、糖尿の患者は600万人、予備軍を含むと1千万人以上と言われている。糖尿はインシュリン依存症(T型)とインシュリン非依存症(U型)があり、T型は、体内のインシュリンの分泌がほとんどない状態が原因で、治療にはインシュリンが必要である。U型は、インシュリンが十分に作用しないことが原因になっている。糖尿病は発症すると、治ることはほとんど期待できないが、肥満が原因で糖尿病になることを避けたいのであれば、普段の食事に注意を払うことが大事である。

 糖尿病にかかった場合、エネルギーの摂取制限は重要で、栄養バランスを保つ事も重要である。アルコールはなるべく避けたほうがいい。当研究所は現在、インシュリンの活性化を高め、血糖値を下げるお茶を研究開発中である。

 高尿酸血症は、プリン体の代謝異常で、血清尿酸値が高くなる病気である。ただ、普通は症状がないことが多く、急性関節炎の発作のような症状がでる場合がある。高尿酸血症は痛風の元であり、高尿酸血症が続くと、関節炎、尿酸塩の畜積により腎障害などの症状を起こし、これが痛風となる。この病気の原因は、先天性を除くと、主に食事、アルコールであり、薬剤が原因となることもある。

 現在、優れた痛風のクスリが開発され、食事が厳しく制限されることは減ったが、やはりプリン体が多く含まれている食べ物、例えば海老、大豆、イワシ、スルメイカ、内臓などの物は避けた方がよいだろう。エネルギー、アルコールも制限しなければならない。

 甲状腺疾患にはヨード欠乏による甲状腺機能低下症と、ヨードを制限してクスリの効き目をよくしなければならない甲状腺機能亢進症とがある。慢性甲状腺炎もヨード摂取を制限する必要がある。

 海藻類の食物にはヨードの含有量が多く、甲状腺疾患の予防や治療の効果をあげるには、取りすぎや摂取不足に注意する必要がある。

 内分泌、代謝系統の疾患はやはり飲食と密接な関係があることは否定できない。

 飲食は、人間に病気を与えるか、病気を治すかの不思議な力を秘めている。その力を理解し、正しく利用すれば、病気の予防、治療に予想外の効果を得ることができる。これが東洋医学の食養という思想の源である。

 

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