北京市

北京は中国七つの古都のひとつで、3000年の歴史がある。
春秋時代、燕国の都であり、以後、遼、金、元、明、清各代の都であった。
薊、燕京、中京、北平とも名を付けられた。現在、中華人民共和国の首都である。
北京は大陸性季節風気候に属し、夏は多雨で暑く、冬は乾燥して、寒い。また、春と秋は短い。
気温は1月-7度〜-4度、7月25度〜26度である。

北京は歴史文化名城として、歴史遺跡は極めて多く、国連に世界文化遺産に指定された故宮、頤和園、長城、天壇以外、
圓明園遺跡、十三陵、雍和宮、白雲観、周口店北京猿人遺跡、北海公園、香山、西山八大処、廬溝橋等がある。

北京名物としては、北京の京劇、北京ダックが有名である。その他、明代から始めた工芸品の七宝焼、王麻子の鋏がある。

最適な観光シーズン

5月或いは9月〜10月
北京の気候は冬が寒く、春は風と砂嵐が酷く、夏は暑い。秋は最高の季節であり、雨はほとんどない。
また、郊外の香山も一つの名所になり、紅葉が火のように山を覆い、大変美しい。

中国の世界文化遺産

故宮

故宮は明、清二代の宮廷であり、紫禁城とも呼ばれている。

故宮は明代の永楽四年(紀元1406年)から建設が始まり、広さは72万平米で、建物が9999軒ある。

故宮は長さ3000メートルの壁に囲まれ、四角に城楼が立ち、壁の外には、幅52メートルの城濠があり、

内外に分離されている城のように作られた。

故宮の中は外朝と内廷に分けられる。

外朝の主な建築は太和、中和、保和の三大御殿と文華、武英の両脇の拝殿で構成され、

各朝の皇帝の即位、儀式、上奏文閲覧、法令発表、礼儀演習、科挙面接などを行う場所であった。

内廷は乾清宮、交泰殿、坤寧宮及び御苑、東六宮、西六宮等の建築で構成され、

皇帝の日常政務の処理と皇后、王妃の住居、遊び、先祖を祭る事等に使った。

故宮の建築は気勢が盛んで、豪華華麗であり、現在、博物館として、大勢な人々を魅了している。

 

頤和園

頤和園は北京の西北にある、世界でも有名な古代帝王の庭園である。

頤和園は万寿山、昆明湖等で構成され、各種形式の庭園建築が3600軒あり、

大体行政、住まい、遊覧の三つの活動区域に分けられる。

仁寿殿を中心とする行政活動区は当時西太後、光緒帝が政務処理、外国使者会見に使っていた。

仁寿殿と遊廊で連接されている楽寿堂、玉瀾堂、宜藝館の三大建築は生活区であり、

大変豪華で、珍物がいっぱい納められている。

それ以外の場所はすべて遊覧区であり、万寿山前の建築群、昆明湖、後湖等は、

頤和園の最高の景観を堪能できる名所である。

1900年、八国連合軍が侵入し、頤和園は破壊されていたが、後に修復され、

1924年から、公園になった。今、園内の陳列は清代末期とほぼ同じで、「博物館公園」と呼ばれている。

 

長城

長城は戦国時代に、秦、趙、魏、韓、燕の諸国が外敵の侵入を防止するために作った城壁である。

始皇帝が中国を統一後、東は遼東、西は臨とうまで、およそ700里に大成し、北方の匈奴の侵略に備えた。

以後、各朝で規模を拡大し、東は山海関、西は嘉峪関まで、全長6700メートルになった。

これは、月から見える地球の唯一の建築と言われる。

北京市の北の懐柔県にある慕田峪長城と北西の延慶県にある八達嶺長城は観光名所として、毎年大勢な人が訪れている。

長城の城壁は花崗岩とかわらで作られ、高さ約6〜7メートルで、城の頂面の幅は4〜5メートルで、十人同時に一列でも歩ける。

壁頂には眺望用構造と射撃用穴があり、壁面に排水道と排水穴がある。

城壁は一定の距離を置き、防衛用の戦台と敵台がある。台の高さは12メートルで、二階たて、下が部屋、上が眺望台である。

また、城外の視野が広い場所に、別の烽火台を設け、敵が来たときに、昼は煙で、夜は火で情報を伝えた。

長城はまるで一匹の長龍が延々と起伏している山の上に乗っている。

 

天壇

天壇は北京の南に永定門内にある。中国現存の最大規模の古代の祭用の建築群である。

天壇は明代の永楽18年(紀元1420年)に作られ、内壇と外壇に分けられている。

現在の外壇は、果樹園と花畑であり、古建築は内壇に集中している。

有名な建築は祈年殿、皇乾殿、祈年門、圓丘、皇穹宇、回音壁、斎宮等である。

 

周口店の北京原人遺跡

北京市から南西に50キロ離れた周口店は、1929年に50万年前の人骨の化石が発見された場所である。

これは人類の祖先といわれるシナントロプス・ペキネンシスであり、通称は北京原人である。

現在、龍骨山に遺跡史料を展示している北京原人展覧館がある。

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